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東広島定住サポートセンター(地域政策課)

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”東広島LOVEな人”に聞いてみた
移住・創業インタビュー

飲食店経営/濱長 真紀さん

◎東広島市河内町在住 41歳 ◎居住歴:5年2ヶ月 ◎出身地:東広島市黒瀬町
※2026年9月取材

世界の料理を提供するカフェ
「そとからの台所」で育む交流

発展途上国への関心や国際理解に興味があったことから、大学を卒業後、青年海外協力隊員の道へ。中米のベリーズへ赴任し、体育教師として子どもたちに指導を行った。帰国後は、中学校の体育の講師や平和文化センターで国際協力推進員として活躍。JICAのサポート業務として、海外で開催される「原爆展」の実施にも関わった。個人としても「途上国の課題」などを題材に学校や企業で講演活動を継続。東広島市河内町への移住後、「いろんな人が集って自然とつながれる場に」とスタートしたカフェ『そとからの台所』が注目を集めている。

学びの多かった国際協力の仕事

学生時代から発展途上国などについて関心があり、青年海外協力隊のことを知って「いつか行きたい」という思いを持っていました。東京の大学で体育を専攻し、卒業後は就職も決まっていたのですが「何か違う」という思いがぬぐえず、思い切って青年海外協力隊員に応募することにしました。合格通知が届いた日、赴任先として知ったのは中米のベリーズ。現地の小学校で体育を指導するという任務でした。生活し始めた場所は、サトウキビ畑に囲まれた小さな商店がひとつしかないような村。外国人の存在そのものが珍しいようで、よく話しかけられたりしました。食事に誘ってくれる人もいれば、子どもたちは私のことを見つけると走って駆け寄って抱きついてくれたりもしました。人から助けられ、愛されていることを感じる幸せな2年間でした。

帰国後は、中学校の体育講師として勤務。その後、広島市の平和文化センターで国際協力推進員として活動。国際協力の窓口業務を担ってきました。また、JICAのサポート業務として海外で開催する「原爆展」もお手伝い。実施先の国の歴史や宗教、文化など、そういったところにまで気を配りながら平和について発信することは、困難な一面を持ちつつも、とてもやりがいのある仕事でした。「相手の背景にあるものを理解した上で、どう伝えるか」を学べたと実感しています。

景観の美しさに心惹かれて移住

今も組織の一員として国際理解の仕事に携わっており、「世界の課題」や「異文化理解について」といったテーマで学校等で話をしています。また、個人としても依頼があれば講演などを行うこともあります。また、10数年前からはイベントも実施するように。例えば「イスラム教徒の人たちと一緒に断食明けのご飯を食べよう」「海外のご飯を作って食べよう」といった内容です。公民館などで行うことが多いのですが、「食」を切り口にしたイベントには、とても多くの人が参加してくれます。もっと気軽に、海外のことや国際理解に目を向けてもらうには“ご飯”がキーワードなのかもしれないと感じたことが、今のカフェの原点です。

その後、広島市での賃貸住宅での暮らしをもったいないと感じるようになり、家族で移住を決意。空き家バンクを通じて現在の家と出合い、移り住むことに決めました。決め手になったのは、河内町小田地区の景観の美しさ。実際に目にした時、畑の法面いっぱいに芝桜が咲き、雨上がりに霧がかかって景色がグラデーションになっていて、はっとするほどきれいだったんです。もとの持ち主さんがお家を大切に使われていたので、大きな改修も必要なく引き渡していただきました。今も地域の方が畑で採れた野菜を持ってきてくれるなど、いろいろと気にかけてくださいます。

世界とつながる憩いのカフェに

移住後の暮らしが落ち着いてきた2026年3月、『そとからの台所』という店名でカフェをスタート。月替わりの各国料理を提供し、交流を軸にしたイベントなども開いています。「そとから」という言葉には、「自分の外側を知る」「自分の殻を破る」「海外という“外”を見る」というような意味合いを持たせています。「カラー=色」にもかけて、多様な人や文化が交わることもメッセージとして込めています。オープンは月に2回で、地域の人に向けた開店も月に1回。通常のオープン日は、エジプト料理や中東BBQなど、月で替わるさまざまな国の料理を提供しています。地域向けのオープン日は、この地域で採れたお米やフルーツを使ったデザート、ドリンクを用意。前者は、「国際交流に興味がある」「まだ食べたことのない料理を食べてみたい」というようなお客様が市内外から来られます。また、後者は地域の寄り合いのような場に。子連れのお母さんが立ち寄って、地域の皆さんが面倒を見てくれたり、他愛ないおしゃべりがはずんでいる様子を見ては、人と人のつながりが生まれていると感じます。

ここで暮らしを営むようになり、自分自身が「自然のなかで生かされている」という感覚を覚えるようになりました。庭の木の成長や毎年見せる花の美しさに、生きる時間をあらためて感じることも。飲食の仕事を通じて、自分で決める楽しさも感じています。今後もこの店が人のつながりをつくる場であると同時に、世界とつながることのできる、そんなカフェに育っていけばと願っています。

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